性器カンジダに悩まされる女性

性器の感染症であるカンジダ症は、若い女性に発症することが多い病気です。
女性の5人に1人が感染経験があるといわれており、特に20代の女性に多いのが特徴です。

カンジダというカビの一種の真菌が原因でおこり、つよいかゆみを伴います。
この病気は、繰り返し発症することが知られています。

この病気は早期治療が望ましいのですが、デリケートな部分に発症することから、病院に行く事をためらっているうちにかなり悪化してしまう場合もあります。
性器カンジダ症は自己放置せずに、きちんと治療すれば完治する病気です。

カンジダ症の治療にはイミダゾール系抗真菌剤が効果的に効きます。
特に治療に良く使われるのがクロトリマゾールという抗真菌薬を含んだエンペシドという薬です。
治療薬にはエンペシド膣錠タイプとクリームタイプであるカーネステンクリームが効くとされています。

性器カンジダ症の症状と原因は?

性器カンジダ症は男女ともに発症しますが、男性では比較的発症が少ない病気です。
男性では糖尿病やステロイド剤を多用した時になりやすい傾向にあります。

性器周辺を気にする女性性器カンジダ症の症状としては、男女どちらも性器周辺に強いかゆみが伴うのが特徴です。
男性は、亀頭や包皮の部分にかゆみや赤い発疹が出たり、皮膚がふやけるような症状が出ることがあります。

特に怖いのが尿道炎です。
尿道炎は、尿道に菌が侵入することでおこり、排尿時の激しい痛みや膿といった症状がおこる病気です。
カンジダ症が相当ひどくなると、尿道炎をおこし、ときには排尿困難になることさえあります。

女性では膣のかゆみだけでなく、膣の灼熱感や、膣の痛みが出ることがあります。
とくに女性では、おりものの異常が顕著で、おりものの量が増えたり、異臭を伴ったヨーグルト状のおりものがでるのが特徴です。
ボロボロとした白いチーズ状のおりものがでるのは、この病気特有の症状です。

カンジダの原因

性器カンジダ症の原因はおよそ9割ほどが免疫力の低下による感染と考えられます。
カンジダ菌はふだんは膣内にいる菌で、健康な状態であれば、その発症が抑えられています。
症状が出なければ、必ずしも治療が必要なわけではありません。

しかし、たとえば過度のストレスや過労などで免疫力が落ちていると、膣内にいるカンジダ菌の繁殖が抑えられずに発症してしまいます。
糖尿病にり患している人や手術の直後などで免疫力が低下している人はカンジダにかかりやすくなります。
妊娠中や生理の前後でホルモンバランスが乱れているときも同様にカンジダを発症しやすい状態です。

他にも、通気性の悪い下着や、ガードル、ストッキング等で下半身を締め付けていることが原因となることもあります。
締め付けられた陰部は、通気性が悪くなり、湿度が高くなります。
カンジダ菌をはじめとするカビの菌類は、高温で湿った環境を好みます。
菌が増えないように、濡れたり、湿ったりした下着はすぐにとりかえましょう。
ゆったりした下着や服装が、カンジダの予防に効果的です。

デニムジーンズのような、あまりにきつい服装類も、陰部を締め付けることになり、病気の原因につながります。
できれば下着類は刺激の多い化繊を避け、吸水性や通気性の良いコットン100%の素材の方が良いです。
おりものシートは蒸れやすいので、使うなら短時間にとどめておいた方が無難です。
ナプキン類はこまめにとりかえ、タンポンはなるべく使わないようにしたほうが良いです。
どうしてもタンポンを使う場合には、短時間で取り換えるように注意して下さい。

カンジダは性交渉でも感染する

また、頻度は5%から10%と少ないのですが、カンジダ症を発症しているパートナーと性行為をすることで感染してしまうこともあります。
パートナーと性行為をするときは、できれば避妊具を付けることが望ましいです。
治療後も繰り返しカンジダ症の症状がでる場合は、パートナーがカンジダに感染していることが原因の可能性が大です。
この場合、パートナーの治療が必要で、そうしないと再び性カンジダ症にかかってしまうおそれがあります。

もしも、パートナーの感染がわかったら、タオルの共用は避けるようにしましょう。
ビデ(膣洗浄)も使い過ぎはよくありません。
もともと膣内には、良い菌と悪い菌が両方住み着いています。

良い菌は、膣内の悪い菌を殺す作用を持っていますが、ビデを使い過ぎると膣内にいるこの良い菌まで洗い流してしまいます。
その結果、膣内の菌のバランスが崩れてしまい、かえって性器カンジダ症にかかりやすくなってしまうのです。
入浴時は陰部を石鹸で洗うのは避け、お湯で軽く洗う程度にとどめます。

石鹸を使うと陰部の刺激になり、かゆみを招きます。
たとえかゆみがあっても、かいたりするのは症状の悪化をひきおこします。
かくことでますます刺激がひどくなり、感染が拡大することがあります。

また同じように性行為で感染し、おりものに症状が出ることが共通するトリコモナス膣炎にも注意しましょう。
カンジダと違い原虫が原因で、膣の自浄作用のバランスを破壊してバリア機能が働かなくなりカンジダにかかりやすくなることがあります。
※トリコモナスの症状も知っておく必要があるでしょう。
トリコモナスの情報が充実しています

治療薬のエンペシド膣錠が性器カンジダには有効

カンジダ症にかかったと思われた場合、どこの病院にいったらいいのか迷うことがあります。
男性なら性病科もしくは泌尿器科が担当の科になります。
女性は婦人科で診察してもらうのが良いです。

産婦人科カンジダはおりものを採取して、培養検査にかける方法で診断がつきます。
女性の性器カンジダ症にはクロトリマゾールの抗真菌薬を含んだエンペシド膣錠が効果的です。

1日一回、膣の奥深くにエンペシド膣錠を挿入します。
エンペシド膣錠には、抗真菌薬であるクロトリマゾールが含まれており、カンジダ症の原因となる真菌を殺してくれます。
エンペシドは、真菌だけを狙いうちする作用があります。

そのため、人の細胞を破壊せずに、真菌だけを殺すことが可能になります。
また、エンペシドは、真菌の細胞が栄養を取り込むのを妨げる力があります。

真菌は、アミノ酸や糖質などの栄養成分を取り込まないようにブロックされることで、栄養がいきわたらずに餓死していきます。
抗真菌薬が効果をあげると、次第に症状は改善に向かうことでしょう。
この錠剤は、発泡剤で、膣内に入れるとすみやかにとけていくので、膣内の隅々まで薬の効き目がいきわたるようになっています。

使用方法

使い方は、使用前に、患部をぬるま湯で洗います。
または入浴してもかまいません。
使用前に、手指をきれいに洗います。
膣錠を指先で、膣内の奥深くに押し込みます。
しばらくすると、膣内で錠剤が溶けていきます。
使用後は、手指をきれいに洗います。

生理中はこの薬は使えません。
もしも、薬の使用中に生理になったら、いったん使用を中止して医師の指示を仰いで下さい。
生理中に使うと、血液とともに薬が排出されてしまう可能性があるからです。

できれば、生理予定日を考慮して使い始めるのが理想的です。
生理によっていったん中止された場合、また初めから6日間連続して使用することになります。

またこの薬はできれば寝る前に使うのが一番よい方法です。
膣剤を使ってそのまま寝てしまえば、膣から薬が溶けだす可能性が低くなります。
個人差はありますが、この薬を使うと数日間で効果が現れることが多いです。

使うとしだいに症状が治まっていくのが一般的ですが、中には症状の改善がみられないケースもあります。
その際は、治療薬を追加したり、他の薬に代えたりしながら様子をみていくことになります。

いずれにしても治療の途中で治ったと思い、治療をやめることは厳禁です。
完全になおっていないまま、勝手に治療をやめると、残っていた真菌が体内で暴れだしてしまい、再び症状が現れます。
真菌が完全に死に絶えるまで、根気よく治療を続けていくのが一番です。

気になる副作用

薬を使うときに一番気になるのが副作用です。
この薬は、膣内だけに作用するために、全身の副作用を心配する必要はほとんどありません。
しかし、以前にこの薬を使って、かゆみや発疹などのアレルギーが出た人はこの薬を使うときは注意が必要です。

必ず使う前に医者にそのことを告げておきましょう。
また妊娠中の人や他の薬を使っている人は、使用前に医者に相談が必要です。
まれに現れる副作用として、熱感、刺激感、痛み、赤みなどが起こることがあります。

カンジダの治療のためには、最低でも6日間続けることが大事です。
途中で症状の改善がみられたとしても、決して止めてはいけません。
もし一週間たって効果が現れなければ、さらに追加して治療が必要になります。

カンジダ症はすぐに改善に向かうとは限らないので、根気よく治療を続けていくことが大切になります。
医師の診断無しに、薬を使う量を増やしたり、勝手に薬を止めたりするなどの行為はやめるべきです。
できれば治療中は毎日、通院するのが望ましいのですが、最低でも週一回は通い、膣洗浄を受けると効果的です。
治療中は、陰部の刺激になるため性行為は避けた方が良いです。

性器カンジダ症に効くクリームタイプの治療薬もある

治療薬としては、エンペシドの膣錠が一般的ですが、他にも性器カンジダ症に効くクリームタイプのエンペシドも発売されています。
男性にはこのクリームタイプのみで治療します。
これも膣錠同様のイミダゾール系抗真菌薬で、陰部に塗る薬であるために、全身に影響する副作用がないのが特徴です。
クリームタイプの治療薬は1日に2~3回、陰部に塗布します。

そんなにたっぷり塗る必要はありません。
薄く塗るだけで十分に効果を発揮します。
しかし、一回の持続時間が比較的短いために、1日数回使う必要があり、少々手間がかかるのがデメリットです。

めったにありませんが、副作用が起こることがあり、陰部の刺激感やびらんや赤くなったりすることがあります。
また、陰部の菌の増殖も防いでくれる効果が期待できます。
きちんと薬を使っていれば、数日間で効果が期待できますが、悪化してしまったケースでは、治癒までに2~3週間かかることもあります。

副作用が気になりますが、患部のみに塗る薬なので、全身に影響する薬ではありません。
激しい副作用が起こることはほとんどない上に、塗布を止めれば自然と副作用の改善に向かうのがふつうです。

クリームタイプのクロトリマゾールは、錠剤と違って1日2~3回塗布しなけばならないという手間があります。
それほど刺激が少ない塗り薬ですが、あまりに陰部がただれており、塗るとかえって刺激になる場合は、クリームタイプではなく、膣錠のクロトリマゾールを使った方が良い場合もあります。
膣錠、クリープタイプともそれぞれ特徴があるので、医師の指示に従って使い分けることが大事です。
ドラッグストアでは市販薬の抗真菌薬も発売されていますが、初めてカンジダにかかった場合は、一度きちんと診断してもらう必要があります。

その他の治療薬はあるの?

性器カンジダ症に効果のあるエンペシドですが、その他にも治療薬は存在します。
それはニゾラールと言って、真菌に対して高い効果作用を持ち合わせています。
ニゾラールには様々なタイプがあり、シャンプータイプでは痒みやフケなど効果があり、クリームタイプや錠剤タイプではカンジダだけでなく水虫にも作用があり、幅広い症状に対して効果があります。
このニゾラールにはケトコナゾールという成分が配合されていて、カンジダ菌に対して直接働きかけて、菌の増殖を抑制することができます。

自己判断や自然治癒に期待することは危険

自然に治癒すると思い、放置しがちですが、自己診断は病気の悪化に繋がります。
必ず病院で診断してもらい、医師の指示を仰ぎましょう。
検査は短時間で終わり、痛みも少ないのが特徴です。

性器カンジダ症は、繰り返すことがある病気ですが、きちんと治療を続ければ、治らないことはありません。
医師の指示に従って、薬を使えば、改善に向かうのがふつうです。
治療もそれでも治らない場合は、他の病気が隠れていることも考えられます。

ドラッグストアで市販された薬を使うときは注意が必要です。
勝手に病気をカンジダだと思い込んでいても、ほかの病気の場合もあります。
また自己判断で薬の使用をやめてしまう危険性もあります。
カンジダ症はわりとよく見られる病気で特別変わった病気ではありません。

そのために、誰にでも起こりやすい病気です。
また、カンジダ菌自体が体内に潜んでいる菌なので、免疫力が低下すると発症したり、ふたたび現れたりすることがよくあります。
普段から心身の健康状態に気を付け、免疫力が低下しないような生活を続けることが病気の予防に一番になります。

日常的にバランスの良い食事や睡眠に気を付けると同時に、ストレスや過度な疲労を感じたら、適度に気分転換や休憩を測ることが大事です。
早期に治療すれば、はやい治癒が改善できる病気ですが、放置しておくと、悪化してしまい、治療に長い時間がかかることになります。
短期間で治療がすめば、それほど費用もかからずにすみます。

陰部に違和感や異常を感じたら、出来るだけ早く診察してもらうことが大事です。
早く治療をすれば、パートナー間の感染も防ぐことができます。

この病気は人からの感染がまれで、自分の体内に潜んでいる菌から発症することがほとんどなのです。
そのために、自分の健康管理をきちんとすれば、カンジダで辛い思いをしなくてすみます。
特に、糖尿病の人や妊娠中の人などは、カンジダにかかりやすい可能性があるので、少しでも違和感を感じたら、早めに病院に行く事をおすすめします。

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